自立支援医療の申請・手続は速やかに!(精神通院93)

本稿では、東京都医療費助成制度(いわゆる都単93)について、筆者の体験をベースに触れてみたい。すでに精神科通院の医療費助成を受けていて、申請内容の変更があったら、一日でも早く変更手続きに行った方がいいというのが、本稿の趣旨である。
東京都民以外の方には適用されないので、参考程度にしていただきたい。

自身の状況に何らかの変更があって、変更手続きや必要な申請を行わないと、これまで受けられていた助成が切れてしまうという要注意なお話である。

精神通院に限らないが、医療費公費助成の制度は知る手段が限られているために、医療機関や役所に適切な相談ができないで、本来助成を受けられる人が知らないために受けていないケースが多いと思う。
助成を受けたいという意思が本人にあって申請をするというのが大前提となるのだが、それを受けたくても、なかなか適切に教えてもらえないというのが実情である。

(注意)この制度は、個々の状況によって適用状況が変わるため、必ず市区町村の役所に事前に相談・問い合わせしていただきたい。(相談先は、都内23区の場合は区の保健所など、23区以外は市町村役場である。)

この制度は、精神科への通院が継続的に必要な人で、年間所得額が一定額以下の人の通院費をサポートするために設けられている。
この制度は、東京都が独自に運用・補助している制度で、都内在住者で一定の要件を満たした場合に受けられるものである。
(筆者が確認したところでは、東京都以外の道府県では同等の制度が存在しないので、東京都に限った制度と思われる。)

それゆえ、国の制度を補完するための都の単独事業ということで、「都単」といわれる制度である。この単語は覚えておいていいだろう。

また、自立支援医療制度自体が「21」、本稿の都単制度が「93」ということを知っておくと、理解がよりしやすいだろう(受給者証記載の番号の上2けたの数字)。実際の申請窓口でも、担当者によっては教えてくれる用語である。

主な適用要件は、

  • 所得区分が低所得1・2に入ること(住民税非課税)
  • 健保組合の健康保険に加入していること(会社に勤務)

であるが、個々の状況で適用可否が判断される。
(国民健康保険加入者は、同等の別の助成制度があるので、市区町村に問い合わせしていただきたい。共済健保は不明である。)

この制度が適用となると、
通常の自立支援医療制度で医療費の自己負担が1割であるところが、その自己負担額について都の助成を受けられて、負担がゼロになる。
ただし、どちらかといえば、多くの人が該当にはならない例外的な制度かと思う。

(参考資料)

東京都のホームページ

http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/shougai/nichijo/tsuuin/jigyousyanominasamae.files/qanda.pdf

筆者の体験

本ブログの他の記事で挙げている通り、筆者には社会保険に入るタイミングがあった。
従前から自立支援医療制度の適用を受けていたのだが、その変更のための手続きが約2週間遅れ、その間に通院したために、その分の医療費が1割負担で徴収されたという体験である。

その変更手続きは、ここでいう都単制度の新規申請にあたる。自己負担分の1割相当の金額については、申請完了後の分しか適用にならない。健康保険の切り替えからその申請期日までの間の通院分は、本来負担なしであるはずなのだが、制度の隙間で自己負担を強いられるので、ぜひ注意していただきたい。

筆者の収入は現状ひもじく、本来の負担額は月当たり2,500円である。それが、低所得者のカテゴリに入るため、本稿の医療費助成の対象になって、自己負担が実質ゼロとなる。

従前加入していた国民健康保険から会社の健康保険に変わったタイミングで、一時的にサポートされない状態となった。

国民健康保険加入の従前の状態。

受給者証には、公費負担者番号の、21から始まる番号(国の自立支援医療の番号)が記載されている。そして、他の負担者番号は記載されていない状態である。
この状態で、記載されている2,500円は国民健康保険から別途助成され、負担はゼロである。

健康保険(組合)加入後の状態が、以下のとおりである。

月額負担の上限額は2,500円には違いないが(国の制度)、
都単の制度によって記載に「医療費の本人負担なし」が加わって、負担なしとなる。
この場合の負担者番号には、「93」で始まる番号が記載されている。

一時的に負担が発生した

切り替え後の申請前の間に通院した分の負担を証する領収書が以下の通りで、クリニックと薬局の合計で、受給者証に記載の通りの2,500円負担することになった。
この金額は、後日何らかの申請で返るものではないので、注意しよう。
この辺、行政窓口がサポートして、漏れがないように配慮してほしいものである。

クリニックでは520円負担。

薬局では1,980円負担。クリニックと合計で、上限額の2,500円を支払った。
(この際、自己負担額の管理票を受給者と一緒に提示しよう。)

余談になるが、この時に発行された処方せんには、公費負担者の番号が以下のように記載される。

処方せんの左上にある公費負担者番号が、国の制度による21の番号、右上の保険者番号は、会社の健康保険の番号である。
左下に、都単の制度による、93で始まる番号が記載されている。

その他の項目は個人情報にあたるため、ぼかしを入れてあるので、その点ご了承されたい。