LinkStation アクセスできなくなったデータを救出する方法

筆者はPCデータの保存媒体として、ネットワークハードディスクである、バッファロー社のLinkStationを使用しているが、ファームウェア1.85を適用した直後に本体がハングアップし、再起動に失敗してデータのアクセスができなくなってしまった。

データが消失したように見えて一瞬愕然としたが、結論としてはそのデータにアクセスする方法があり、無事アクセスに成功してデータを救出保存できた。
本稿では、多くの復旧方法がある中で、KNOPPIX 8.2 ENを使用してデータにアクセスし、データやドライブを何ら破壊することなく回復した方法を
備忘録として共有したいと思う。

今回はLinkStation本体にも、ハードドライブにも物理的な損傷は何らなく、何らかの原因でデータにアクセスできなくなってしまっただけである。仮に修理依頼しても、異常なしで返却されてくるのがオチである。
このような場合でもメーカーに修理を依頼すると、まずはデータを消去されてしまうので、また、データ復旧業者に仕事を依頼すると見合わない料金を請求されてしまうので、その前にこの方法を試していただきたい。

データにアクセスできなくなった時の状態

LinkStation本体のファームウェアを1.85にアップデートした際に再起動に失敗し、データにアクセスできなくなった。
Webの管理画面を確認すると、ドライブ1が破損してRAID構成が利用できない状態になっていた。

ディスクドライブも、ディスク1のほうが破損しているとのこと。(実際は破損していなくて正常であった。)

幸いディスクドライブを取り外せるモデルだったので、SATA-USBケーブルを経由してPCに直接接続すると、以下のようなエラーメッセージが。
ここで、間違ってもフォーマットしてはいけない!

[コンピュータの管理]-[ディスクの管理]を見てみる限り、このドライブ(下図のディスク1のほう)のファイルシステムは無事生存しているようである。ただし、このドライブのファイルシステムが「XFS」であるために、Windows上では中身を確認できない。

復旧前の準備

使用しているPC本体はHPのデスクトップオールインワンのモデルだが、作業は可能である。
準備するものとしては、SATA-USBケーブルが必要である(筆者は、「裸族のお立ち台」を使用)。また、今回に限り、本体のDVDドライブが故障してしまったので、外付けのDVD・BDドライブを使用した。

今回は、調べた挙句、Linuxの一ディストリビューションである、KNOPPIX 8.2英語版を使用した。
従前開発されていた古いバージョンの日本語版のものも試してみたのだが、新しいデバイスを認識できず、うまく起動できなかったので、最新のバージョンを使用したほうがよさそうである。
バージョン8.2は、英語版だが、データ救出する程度であれば、日本語のファイル名を十分認識できるので、英語版の使用でも何ら問題ない。

KNOPPIX 8.2などのISOイメージをDVDを焼く過程で本体のDVDドライブが壊れ、急遽外付けのBDドライブを使用するという苦い経験を今回した。

PC本体の起動デバイスの設定

作業を使用したPCが、HP製のWindows 10のものであるが、そのままでDVDドライブから起動できないことを、この作業をするまで知らずに、四苦八苦した。

HP者のサポートページにもあるのだが、最近製造されたWindows 10搭載のPCでは、なんと、Windows以外起動デバイスに設定できないのである。

これを解決するためには、BIOS画面でセキュアブートを無効にする必要がある。詳しい手順は、同社の以下ページをご参照されたい。

HP PC - セキュアブート (Windows 10) | HP®カスタマーサポート
セキュアブートは、潜在的な脅威に対し、それらがコンピューターに攻撃または感染する前にコンピューターを保護します。

セキュアブートの設定を無効にすると、レガシーデバイスとしてのDVDドライブからの起動が可能になる。

KNOPPIX 8.2からPCを起動した

上記BIOS画面からDVDドライブを選択して、あらかじめ焼いておいたKNOPPIXのDVDから起動する。
KNOPPIXは、Linuxの一ディストリビューションなのだが、その特長はハードディスクを使用せずにOSとして機能することで、今回のようなデータ救出には大変有用なものである。

実際に順調に起動し、USBのキーボードやマウス、グラフィックス、サウンドなどすべて認識してくれて、きれいなデスクトップ画面が表示された。

認識されているディスクデバイスがすべて表示されてきて、Windowsでは見えなかったパーティションの内部のフォルダやファイルがそのまま見えているのがわかる。

早速、別の外付けUSBハードドライブに当該データをコピーして、事なきを得た。

2バイト文字である日本語の文字も問題なく認識され、表示されている。データの救出という観点で、OSが英語版でも問題ないというゆえんである。
コピーが完了した画面は、以下のとおりである。まずは、KNOPPIXから見たイメージ。

Windowsのエクスプローラから見た当該フォルダのイメージ。ものの見事にデータの救出に成功した。

最後に注意事項&免責事項

筆者が今回作業した手順で必ずしも復旧できるわけではないことをご理解いただきたい。
作業はあくまでも自己責任で、筆者はいかなる結果やデータの損失の責任を負うことはできないことをご認識を。

また、KNOPPIXでは、パスワードなしにデータにアクセスできてしまうため、セキュリティ上の脆弱性や対象になるデータの管理には特に注意されたい。